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私の京都アニメーション

人間50年、若き日に全力で打ち込んだ京都アニメーションでの出来事を、思い出しながら綴っていきます。興味ある方や、 OBの方は遠慮なくお知らせください!

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仕上げデビュー

入社当時は、まだ、仕上げ業務しか無かっ

たので3ヶ月ほど仕上げ机に向かって黙々と

作業しま
した。


最近の人は余り解らないでしょうが、昔

は、今と違ってかなりの作業が手作りでし

た。




制作会社からカット袋に動画、レイアウト

画、タイムシートが入っており、まず、レ

イアウト
画とタイムシートを読み込んで、

セル画の大きさを把握してからトレス・マ

シーンで動画を一
枚づつ複製します。ここ

までを進行が用意してくれます。


仕上げ作業としては、カットの中

身を確認しセルのタップ穴の右端に

一枚づつカットナンバー
と動画ナン

バーを油性マジックで書き写しす。


タップに動画セルをセットして、色指定表

に則って動画に描かれた影や白目、その他

自然現象
(煙、雨、炎など)を、丸ペンを

使ってハンド・トレースします。そしてセ

ルを裏返し、アニ
メカラー(アクリル絵の

具)で色をつけていきます。乾いたら、ベ

ンジンをセーム革(鹿の
皮)でマシン・ト

レースで汚れたところやほこりをふき取

り、表面かマシン・トレースの補修


をして完成になります。

              

ちなみにこれ、デビュー作です。たしか3~

40枚のカットでしたが、一週間ほどかかり

まし
た。しかも、爆発のトレースをOカOら

さんに手伝ってもらいました。なんだかん

だやって
京都アニメでの私の初任給は37

00円程度でした。

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